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百舌鳥川(堺市)はどこから流れてきているの?(1) [自由研究]

(小学4年生の長男あっとの2006年夏の自由研究)

自宅前を流れる百舌鳥川(2級河川)は、大雨が降ると非常に増水し、普段から涸れることなく流れています。この川の水はどこからきているのでしょう?子どもたちと一緒に探検にでかけました。
 川を実際にさかのぼって、堺市東区日置荘西町の石池までたどることができた。その後、図書館と狭山池博物館に行きました。彼は次のようにまとめています。

あっとの自由研究

☆調べた理由
ぼくの家の前には百舌鳥川が流れています。川の水は、どこからきているのかなあと思って、調べることにしました。

☆最初に考えたこと
① 地図を見たら、堺市内のため池からきていることがわかりました。
② 小さなため池なのに、こんなにたくさんの水がかれることなくきていのだから、他にも水源が
  あるのではないかと考えました。

☆調べたこと
① 地図で百舌鳥川を調べました。
② インターネットで百舌鳥川について調べました。
③ 実際に川をさかのぼって調べました。
④ 地域の人に聞きました。
⑤ 狭山池博物館でため池について調べました。
⑥ 図書館でため池について調べました。
⑦ 地形図で谷や丘の形を調べて、模型を作り、水の流れをすいそくしました。

☆百舌鳥川の水はどこの水?
 川を実際にさかのぼって、堺市東区日置荘西町の石池までたどることができました。そのあと、図書館と狭山池博物館で調べて、いろいろなことがわかりました。

 ① 川は高いところから、低いところへ流れていました。
 ② 百舌鳥川(二級河川)は百舌鳥八幡宮横から、百済川との合流点までです。
 ③ 百舌鳥川(準用河川)は百舌鳥八幡宮横から、大津池(東区野尻町)までは、ほとんど川を
  見失わないでたどることができました。
 ④ 大津池からさらに上流へは、ところどころ川にふたがしてありましたが(石池都市下水路と
  いう)、日置荘西町の石池までさかのぼれました。

 でも、石池はたいして大きいこともないので、本当に、百舌鳥川の水源かと疑問に思いました。
なぜなら、ぼくの家の前を流れる百舌鳥川は、川はば約7メートルで、コイやカメも住んでいて、ふだんから水の量があるし、雨が降るとすぐに増水するからです。
 そこで、石池の水はどこからきた水なのか、また、他に水源がないかどうか、調べることにしま
した。

⑤ 石池の近くの、農家のおじいさんのお話によると、石池の水は大美野の方からきているそ
  うです。だから、石池の水は、陶器山から谷ぞいに流れてきた雨水だと思いました。
⑥ 石池都市下水路は石池へたどりつく途中で(日置荘西小学校のうら)わかれているところが
  あって、そちらへさかのぼると、狭山池までつながっていることがわかりました。このルート
  は今は地面の下(暗きょ)になっていていますが、ため池分布図で調べてわかりました。
⑦ 狭山池の水は、河内長野市の天野山からの流れだということがわかりました。
  【地形の模型】
  
  【この谷スジが石池に向かっているのでは?】
  
☆結果
   百舌鳥川の水は、堺市の陶器山と、河内長野市の天野山、そして、そのまわりの地域の
   雨水が集まってきたものだということがわかりました。

☆その他 わかったこと
①  川やため池では、むかしの農業の苦労がしのばれました。図書館で調べた本では、仁徳天
 皇陵のまわりの田畑は、1700年ごろまでは、狭山池の水を引かせてもらうのに、ずいぶん
 苦労したことが書いてありました。
②  狭山池博物館の学芸員さんのお話によると、むかしは、水の奪い合いで、村と村で戦いもあ
  ったそうです。
③  農業のための水は「番水」というルールで、田畑ごとに水をひく順番や時間が決まっていまし
  た。また、番水のルールをやぶって、こっそり水をひく人がいるので、女も子どもも交代で、夜
  通し見張りをしました。それでも、こっそり水をひく人がいて、こんなときは、「盗んだ」からと殺
  されたり、村八分(村のみんなから仲間はずれにされる。)にされたそうです。
④  ぼくの住んでいるあたりも、むかしは田んぼと畑で、百舌鳥川の水はとても大切なものだった
  ようです。

☆感想
○ 百舌鳥川のぼりでは、ドブのように細くて、きたないところもあれば、緑がいっぱいで、きれいなところもあって、場所によって川の風景がちがうのがおもしろかったです。
○ ため池の樋が、水の深さにあわせて流せるように、いくつか階段みたいにして立ててあって、その工夫に感心しました。
○ 石池では、あちこちで波もんが広がって見えました。どんな生き物がいるのかなと思いました。また、ひょっとしたら、ため池の底から、こんこんと水がわきだしているのではないかと思いました。
○ 途中で、洗ざいが大量に浮いているところがあって、とてもきたなかったです。つぎは、川をきれいにするためにはどうしたらよいか、勉強してみようと思いました。

☆参考にした本
 ・日本灌漑水利慣行の史的研究 著者:喜多村俊夫 岩波書店
 ・ 堺市主要ため池分布図(平成8年3月1日) 堺市農業土木課
 ・ 西百舌鳥小学校30周年記念誌「にしもず」
☆参考にしたウェッブページ  
  堺市ホームページ 堺市都市水路計画基本構想
☆参考にした資料
  狭山池博物館の展示


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